――人の命なんて――


人の命なんてちっぽけで
世界にくらべればノミのようなものさ


守れば守るほど それは弱くなって腐っちまって

放っておけば いともたやすく砕けてしまう


目の前で落ちていった君の手が 最後に握ったのはなんだった?
ああそれが絶望なら きっと君は生き返ってしまう
燃え落ちた空の灰をかぶって どうかもう生き返らないでおくれ



人の命なんて何よりももろくて でも君の心よりはずっとつよいさ

腐敗した世界なんて しょせんただの塵同然


それでも僕がまだ生きているのは
僕のしがない涙を受けた花が枯れてしまったからさ